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東京都千代田区の歴史
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所在地 千代田区外神田2-16-2 (神田神社)

千代田区指定有形民俗文化財
 神田神社の水盤
     平成14年(2002)4月指定

 この水盤は、左右の側面にある銘文によれば文化2年(1805)2月に伊勢屋治兵衛によって奉納されたことがわかります。さらに、背面の銘文によると、安政3年(1856)6月に神田・日本橋・京橋・下谷・本郷界隈に住む45名の人々によって再建されたと考えられます。安政3(1856)年の人物について調べてみますと、「諸問屋名前帳」(国会図書館所蔵)からこれらの人々の中には川辺炭薪問屋仲間・炭薪仲買・人宿・六組飛脚問屋などといあった職業を持つ町人たちであることがわかります。また再建にあたり揮毫を書家の平林惇一が行っていますが、平林惇一は書家細井広澤の流れを汲み、江戸日本橋室町で代々書屋を営んでいた平林家に関わりがある人物と考えられます。
 
この水盤は、千代田区における江戸時代の信仰の一端、特に神田神社やその末社である金刀比羅神社・三宿稲荷神社と江戸の町人たちとの関わりを知ることができるものです。
  
平成15年(2003)3月 千代田区教育委員会

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